てちてちブログ

心理系、福祉系の話題が多いです。少しでも皆様に役立つ情報を発信できればと思います。

自分を受け入れる心(セルフコンパッション)と自殺率の相関性

 

現在、精神的に追い込まれて自ら命を絶ってしまう人が多く、社会問題となっています。

その要因の1つとして、ありのままの自分を受け入れる心(=セルフコンパッション)の欠如、があげられるとの研究があったので見ていきたいと思います。

 

アメリカのイーステネシー州大学(ETSU)で調査が行われ、セルフコンパッションと、自殺のリスクについて調べたそうです。

今回、アメリカの中でも自殺率の高い職業である、現役の軍人(一般の米市民の約1.5倍に上る) を調査の対象にしたそうです。

 

 

参加者のうち、ここ1年で自殺について「たまに」「よく」「しょっちゅう」考えたという人は30%に上り、これまでの人生で少なくとも1度は自殺未遂をしたことがあるという人は12%いた。

しかしセルフコンパッション尺度で、自分の性格の嫌なところも受け入れる、または自分が失敗してもそれは人間のあり方だと思う、といった考えに同意するなど、高いセルフコンパッションを示した人ほど、自殺行動は少なかった。この傾向は、抑うつ症状が強い人や、怒りや恥などの感情が強い人、自分の存在が他者の負担になっているとの思いが強い人、他者に受け入れてもらっているという感覚が低い人など、よりつらい心理状況にいる人ほど強かったという。

 

headlines.yahoo.co.jp

 調査結果からも、自殺を試みた人とそうでない人に比べ、セルフコンパッションの傾向の高さが、自殺行動に直結しているということが言えそうですね。

ここで重要なのが、セルフコンパッションはあくまで慈しみであり、プライド(自尊心)ではありません。

 

マイナスな自分の状態を受け入れつつ進んでいこうというものがセルフコンパッションですので、「自分は不出来な人間だ」「あまり人の役に立てていない」などというような考えが、案外セルフコンパッションを高めていると言えるのです。

 

この精神が自殺行動の頻度を下げているというのは、なんか意外な感じもしますが、人間が追い詰められてしまったときに、自分への救済策としてセルフコンパッションを高めようとしていることも考えられます。

 

 

また、このセルフコンパッションという技術は、非常に重要であると専門家は話しています。

ヒルシュ教授はPsyPostに対し、対人関係で困難に直面するなどで心理的につらい時期にあるときは、セルフコンパッションと自殺との有益な関係は、弱まるのではなくむしろ強まると説明。セルフコンパッションは、自分の状態が良いときに伸ばしておいてつらいときに活用することができる、「コーピング・スキル」(ストレスに対処する技術)だと話した。

ありのままの自分を受け入れる心(セルフコンパッション)と自殺率の関係(ニューズウィーク日本版) - Yahoo!ニュース

 人間の心とは不思議ですよね。自分の意志とは無関係に、自分を守ろうとしてくれているわけですからね。

 

少し余裕があるときは、自分の欠点やマイナスな部分と向き合ったり、それを受け入れようとしたりします。

そして本当につらく、どうしようもないときは、もう一人の自分がそれでいいじゃないか。と言ってくれるというわけです。

 

しかし、余裕がある時がなければ、当然つらいときにセルフコンパッションが発動しません。これが危険であることは、言うまでもありません。

 

過去の自分を振り返ったり、失敗を顧みたりする猶予です。

そういう時間をいかに作りつつ、セルフコンパッションを伸ばす作業に時間を費やせるかが肝になってくるのではないかと個人的に考えます。

とはいえセルフコンパッションは、なかなか簡単なものではなく、練習が必要であると専門家は言っています。

 

急速にデジタル化が発展した昨今、人間関係の希薄化や、仕事への効率化を求めすぎるあまり、精神的に負荷を与えてしまったりすることが原因で、慢性的に余裕のない毎日を過ごしている人も多いのではないかと思います。

 

なので社会に出る前に、学校教育の一環として「セルフコンパッション」という技術を習得する練習をしてもいいのではないかなと考えますね。

 

 

拙いブログではありましたが、ここまでご覧いただきありがとうございました(*^^*)