臨床心理士とは、心に精神的な問題を抱える人に寄り添う心の専門家です。
もっと知りたいと思った方、詳しくは臨床心理士について解説したページがありますので、そちらをご覧ください。↓
「臨床心理士とは何?どこで何をして働いているのか」
https://www.techitechi1515blog.info/entry/2020/04/20/071235
さて、臨床心理士の試験について見ていきたいと思います。
臨床心理士の受験資格や難易度・合格率は?
臨床心理士の受験資格
臨床心理士の受験資格を得るためには、指定大学院を2年間通い、修了しなければならないという鉄則があります。また諸外国で心理学を専攻してきたという人に対しては、教育歴や臨床心理の専攻歴が日本のものと同等以上であると認められれば問題ないのだということです。
またそれ以外にも、社会人から臨床心理士の資格をとることも可能です。
もちろん社会人が改めて大学院に通い、資格をとるということも可能ではあるのですが、医師の資格を持っていて、かつ心理臨床として2年以上経験があれば受験することができます。(心理臨床とは簡単に申しますと、臨床心理の知識や技術を生かした実践という認識で良いのではないかと思います。)
最後にまとめておきます。
受験資格
・指定大学院(2年間)を修了し、所定の条件を満たしている者
・諸外国で指定大学院と同等以上の教育歴があり、修了後の日本国内における心理臨床経験2年以上を有する者
・医師免許取得者で、取得後、心理臨床経験2年以上を有する者
臨床心理士の難易度及び合格率
臨床心理士の難易度は、高度な専門知識を要する上に仮のクライアントさんとの実戦形式での試験などもあるため、決して易しいものとは言えません。
過去10年間の受験者、合格者及び合格率を表にさせていただきましたので、ご覧ください。
年度(年) |
受験者数(人) |
合格者数(人) |
合格率(%) |
H22 |
2607 |
1598 |
61.3 |
H23 |
2740 |
1661 |
60.6 |
H24 |
2812 |
1663 |
59.1 |
H25 |
2804 |
1751 |
62.4 |
H26 |
2664 |
1610 |
60.4 |
H27 |
2590 |
1601 |
61.8 |
H28 |
2582 |
1623 |
62.9 |
H29 |
2427 |
1590 |
65.5 |
H30 |
2214 |
1408 |
63.9 |
R1 |
2133 |
1337 |
62.7 |
※http://fjcbcp.or.jp/shitokusha/「日本臨床心理士資格認定協会」より参照
ご覧いただけるとわかるように、毎年受験者数に振れ幅はあるものの、合格率は60%前後です。
受験者数としてはやや減少傾向と言えるかもしれません。
しかしこの合格者の中には、医師国家資格を取得している人や、大学4年間で心理学の専門的な学習をしてきた人も含まれています。
ですので、そこを考慮するとこの60%というのは決して高いようには思いません。
十分な知識と対策が必要不可欠であると言えるでしょう。
補足(試験日程・受験料等)
試験の日程はまちまちですが、一次試験はおおむね10月中旬の土曜日に、また二次試験はその1か月後に実施されていますね。
また認定料は合わせて50000円ほどです。
通常の3月にある試験などと違い、涼しい時期に試験がある点、また合否によって今後の軌道修正ができる点など、10月に試験ができるというのは、かなり大きなメリットがありますね(^^)/
しかし大学院の2年になってからはなんやかんやであっという間でしょうから、一年生のうちから準備を進めておく必要がありそうですね。
まとめ
いかがでしょうか。受験資格を満たすためには4年生の大学を卒業していればいいのだということはあまり知られていないのではないかと個人的に思っています。
心理系の職種の中では、かなりネームバリューのあるものと言っていいと思います。
昔僕が辛い思いをしたとき、僕に助けてくれた小学校時代のスクールカウンセラーも、この試験をくぐりぬけていたんだなあと思うと、なんだかしみじみしてきます。
僕自身、ゆくゆくは受験しようと思っています。
非常に素晴らしい職業ですので、多くの人が検討してくれたらいいなあなんて思います。
拙いブログではありましたが、ここまでご覧いただきありがとうございました(^^)/