メンタルてちてち

心理系、福祉系の話題が多いです。少しでも皆様に役立つ情報を発信できればと思います。

自然にやってない??ポジティブハラスメントとは

 

 

 自己肯定感の低い人が、昔に比べて増えてきていると言われています。

 自己肯定感は、確かに高い方がいいという場面が多いかもしれませんが、「自己肯定感が低いのは悪」「ポジティブが善」というようなレッテルを張りすぎてしまうばかりに、それがハラスメントになってしまうケースがあると言います。

 

 今日はこのポジティブハラスメントについてみていきたいと思います。

 

 

 ポジティブハラスメントとは?原因は?

 ポジティブが善という世間の風潮

 ポジティブ思考が正しく、善であるという風潮がありますよね。皆さんもこれは実感しているのではないでしょうか?

 しかしこれが、ハラスメントを巻き起こします。ネガティブな考えや、ネガティブな言動を目にしただけで、頭の中のサイレンが鳴り、「ポジティブにしなきゃ!」と1人で湧き上がるのです。

 大事なのは、ポジティブの方が良いというのは、一般論でも正解でもなく、1つの価値観でしかないという理解なんですよね。

 別にネガティブで人に迷惑をかけているわけでもないし、それが悪いということはありません。

 世間の風潮に惑わされず、個人の性格を尊重すべきであると考えられます。

 

 

 

 ポジティブを押し付けることを優しさだと思っている

 ネガティブ思考の人に対して、「ポジティブに考えないとだめだよ!」ということが優しさだと思っている人がいますが、これは間違いです。

 ネガティブというマイナス要素から救ってあげようとしているのかもしれませんが、そこにも、「ポジティブが善」で、「ネガティブが悪」という前提があります。

 そのような前提が強いからこそ、「あなたプラスに考えないとダメよ」「くよくよしてちゃいけないよ」などというようなポジティブを押し付けるような言動が目立ちやすくなり、場合によってはハラスメントを引き起こします。

 

 しかし、必ずしもポジティブが善、ネガティブが悪とは言えないのです。プラスに考えてしまいすぎることで引き起こすデメリットや、逆にマイナスに考えることで引き起こされる良い兆候というのも必ず存在します。

 例えばの話ですが、ポジティブに考えすぎることで、他人に生じた問題をマイナスの側面から深く考えることが苦手になってしまう可能性があります。「なんとかなるんじゃないの?」というような楽観的な姿勢は、時にその人を必要としている人に対し、傷つけてしまうリスクもあるのです。また、ネガティブというとマイナスなことしかないように思われるかもしれませんが、そうではありません。「このような能力が自分は足りていない。」「このままでは、自分はうまくいかないんじゃないか。」などと言った自分を鼓舞するのが、ポジティブな人に比べて上手なことがあります。

 

 ハラスメントをしてしまう人は、このような視点が足りていないんですよね。

 

 そもそも簡単に自己肯定感は獲得できない

 これはそもそもの話ですが、人間簡単に自己肯定感を高められたり、プラス思考になれたりするものではありません。

 自己肯定感というのは、自分の内面的な問題であり、長年によって培われてきた部分というのが大きいため、自分の中に根強く存在している部分があります。ですから、一言で変えられるような簡単な話ではないのです。

 上司の人に、「プラスに考えていこうよ!」と一言かけられても、気持ちはありがたいですが、正直簡単に改められるものではありませんよね。

 むしろ、「ネガティブ」という側面を持つ人よりも、問題が生じるたびにポジティブになろうと心掛け、言動を改めてみたものの、なかなか上手くいかずに凹んでしまい自己嫌悪になるという二次被害のほうが私としては心配です。ポジティブに転換していくというのが難しいことであり、簡単な工夫でどうにかなるものではないというような認識が必要になってくると思います。

 

 例えネガティブであっても、長年培ってきた個人の個性として受け入れ、そこから生じている良さは何かを明らかにするのが良いと思います。その部分で、マイナスな側面をカバーしたり、前後策をうって調整したりするほうがよっぽど建設的だと考えます。

 

 

 まとめ

 

 いかがでしょうか。ポジティブに行こうぜ!と軽く言うのは良いかもしれませんが、しつこく説教じみた話をしたり、長々と話すのはハラスメントになりかねないのです。

 

 僕自身ネガティブですし、自己肯定感も低いですが、ネガティブにだってメリットや、良い部分がたくさんあるんです。そのことをもっと知ってくれたら嬉しいなあって僕は思います。

 そもそもですが、ポジティブの意味をはき違えている人も多いような気がします。

 ポジティブとは、プラス面、マイナス面、どちらでもない面などあらゆる角度から物事を分析した上で、大丈夫!前向きに物事を進めていこう!と考えることを指します。

「なんとかなるっしょ!」「まあ、落ち込んでてもしょうがないっしょ!」のような一見プラス思考のように見えるものも、単にマイナスな側面から物事を分析することができていないだけというようなこともあるのです。

 

 これをご覧になった方は、世間の風潮や、誤った考えに惑わされず、是非ありのままのご自分の強みを大切にしていただけたら嬉しいなって思います。

 

 

 拙いブログではありましたが、ここまでご覧いただきありがとうございました(^^)/