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心理系、福祉系の話題が多いです。少しでも皆様に役立つ情報を発信できればと思います。

子ども食堂の目的や助成金は?経営は成り立っているの?

 

 

 子ども食堂という食堂の名前を聞いたことはありますか?

 子ども食堂とは、簡単に申しますと、貧困世帯で育った子どもの食事の補助をしようという取り組みをしているものです。

 無料、または安価な値段で気軽に団らんを楽しめることができるようになっているそうで、親御さんからすると非常にありがたいものなのではないかと思います。

 

 

 今回は、そんな子ども食堂の実態について、迫っていきたいと思います!

 

 

 

 子ども食堂の目的や助成金は?経営は成り立っているの?

 前置き

 そもそも子ども食堂が設立された経緯ですが、2012年に東京都大田区の「気まぐれ八百屋だんだん」の店主さんが、満足にご飯を食べられていない子どもの存在を知り、立ち上げようと試みたことがきっかけであるとされています。

 現在、全国に1500か所以上あると言われています。(実際に2020年4月現在、4割ほどの子ども食堂が活動休止)

 

 それほどまでに子ども食堂が広まったのはなぜか。ということなのですが、現在の日本社会では、子どもの相対的貧困率というのがかなり問題となっています。

 

 

 ※相対的貧困とは・・・すぐに死んでしまうというほど生活苦に陥っているわけではないが、予備校に通えなかったり、旅行に行けなかったりするような、文化的な暮らしが充分にできているとは言えない状態を指す。全世帯を対象とした、年間世帯所得総額の中央値の半分を下回る数値を貧困ラインとし、その貧困ラインよりも下回る世帯が、相対的貧困の世帯と言われる。(平成27年度の貧困ラインは、122.5万円である。)

 発展途上国などで問題となっている、明日の暮らしも保障できないような極度の飢餓状態である絶対的貧困と対比的に用いられることが多い。

 

 

 厚生労働省によると、1990年代後半から現在に至るまで、相対的貧困とされる世帯の割合は15%~16%ほどで横ばいとなっており、7人に1人の子どもが相対的貧困であると言われています。

(ちなみにこの7人に1人という人数は、先進国の中ではかなり高水準だそうです。)

 このような背景もあり、目を背けられない深刻な現実なのではないかと改めて見直され、東京での設立を機に全国に広まっていったのではないかとみられています。

 

 

 目的は?

 子ども食堂は、やはりこの相対的貧困に当てはまる子どもを支援しようといった意図が強いです。恵まれないこどもに対し、「お腹いっぱいになってもらいたい」「団らんの温かさを知ってもらいたい」といった愛情にあふれる支援策という形です。

 

 相対的貧困率の高さが引き金になっているというのは間違いないのですが、それ以外にも孤食(一人で食事をとること)の防止や、地域との密接な関わりづくりといったような目的もあります。

 金銭面ではなく、精神面や人間関係の構築にも役に立てようという試みがあるようです。

 

 本当に身も心も豊かになれそうな感じがして、なんだか素敵な取り組みですね。

 その一方で、国の政策が不十分なのではないかという批判もあることにはありますね~(;^ω^)

 

 助成金は?経営は成り立っているのか

 子ども食堂の運営資金は、ほとんどがボランティアや個人の持ちより、または寄付金などで成り立っているそうです。

 ですので、厚生労働省などからの助成金はほとんどもらえていないそうです。

 twitterやfacebookなどのSNSを用いた寄付金の呼びかけが一般的だそうですが、最近はクラウドファンディングを用いて資金を募るような団体もあるそうです。

 子どもたちが直接的に募金活動を行うということも少なくないようで、地域の病院や、コミュニティーセンターに直接募金箱を置くこともよくあると言います。

 多くの人々の協力もあり、現在はかろうじて経営は成り立っているそうですが、安定しているものと言っていいのかというと疑問が残ります。

 

 募金やボランティアといった、長期的に継続する上で不安定であるというデメリットを掲げている一方で、ボランティアでの活動が一般的であるために、敷居が低いといったメリットもあるそうです。

 

 

 まとめ

 子ども食堂は2012年に東京で動きが見られてから、社会福祉協議会などの目にもとまり、急速に全国に広まりました。

 相対的貧困の子どもへの手当てが手薄い現状に、光が差し込んだと言って過言ではないのかもしれません。

 

 しかし問題点もあります。

 貧困層の子どもが利用するのだという通説により、気軽に子どもが利用できないという現実もあるそうです。「あの子、貧乏なんだ。」と思われてしまうことを嫌う気持ちが強いことから敬遠してしまうといったようなことのようです。

 なかなか難しい問題ですが、大きな課題の1つと言えます。

 

 それだけで解決できる問題かどうかはわかりませんが、外装や看板などにも力を入れないといけないのかもしれませんね。

 相対的貧困率が7人に1人というのは、決して少ない人数ではありません。

 

 難しいというのはわかりますが、やはり少しでもいいので国としての補助を視野に入れてほしいなあと思ってしまいますね。

 

 

 

 

 拙いブログではありましたが、ここまでご覧いただきありがとうございました(^^)/